一般公開映画:撮影監督作品
津村和比古は現在のドキュメンタリー映画監督となる以前、ムービーカメラマンとして様々な番組やCMなどに携わってきました。
ここには、ムービーカメラマンとして撮影の一人として関わった作品であったり、全ての映像に責任を持つ撮影監督として深くかかわった作品の紹介、またそれらを撮影するにあたり感じた事、作品の背景に隠れている津村和比古が感じたままを、撮影時の想いとして書き起こしております。
時間にちょっぴり余裕のある方や、作品の裏側をほんの少しでも垣間見てみたい方は、こちらもご覧になってみてください。
「バケモン」:2021年公開映画
- 制作:2021年 / 120分 /
- 配給:デンナーシステムズ
- 劇場公開日:2021年7月2日
「オロ」:2012年公開映画
- 制作:2012年 / 108分 /
- 配給:スコブル工房
- 劇場公開日:2012年6月30日
- 演出:山根真吾
- 出演:笑福亭鶴米
- 企画:千佐隆智
- プロデユーサー:千佐隆智 井上啓子
- 撮影:山根真吾 津村和比古 山本景三 加藤智則 倉田修次
- 編集:山根真吾 青木観帆
- 音楽:服部隆之
- ナレーション:香川照之
- 写真:大西二士男
撮影時の想い
テレビ番組の世界で活躍するディレクター山根真吾氏の初めての劇場向けドキュメンタリー映画。
落語家の笑福亭鶴瓶の舞台と舞台裏に17年もの長きにわたって密着し、記録し続けて来た集大成とも言える作品。
私が携わったのは多分1割にも満たないが、テレビで見る鶴瓶というタレントとしての顔と楽屋などで見る鶴瓶という素顔には全く変わりがないのに驚かされた、というのが私の印象。TVでは見ることのない落語家としての努力、精進する姿はバケモンと呼ぶに値する存在感はあった。
撮影時の想い
これは亡き岩佐監督と代島プロデューサーと3人で作った自主制作作品。
当時はクラウドファンディングもなく、スタッフ全員が友人、知人に寄付をお願いして何とか制作資金を調達、
インドのダラムサラとネパールのポカラに4回のロケをした。
私の撮影監督としての人生の中で最高に楽しく、いつまでも記憶に残る作品になった。
自主制作だからギャラなどは全くない、だからこそ自由で一切のストレスを感じることなく出来た唯一の作品。
仕事の楽しさとお金は反比例の関係だということを実感した。
MV:撮影監督作品
B・H・FUNK (by KWBP):2022年公開
撮影時の想い
世界中で戦争が絶えたという時代はありません。
いくら反戦を叫んでも、日常的に様々な場所や国で殺戮は繰り返されている。
この小さな蝋燭の炎が一人々の人間の命、あるいは人生の象徴なのだろう?
犠牲になるのはいつも弱者である、女性、子供そして老人。
監督の天白兎(あましろ)さんの深い願いが、透明感のある歌声と共に胸に響く珠玉の作品になっている。
ちなみに私は真っ暗闇の中で、小さな蝋燭の炎が、一瞬燃えて輝きそして消え入るまでの時間を撮らせてもらいました。
そういえばもうひとつ、天白兎監督からの要請で、私のアーカイブに保存していた、コスモスの花が強風で揺れ動く花畑と、ハスの花が咲いているシーンをどうしても入れたいいわれ、使って頂いていたの思い出しました。
作品を観るとそれぞれの花が使われているシーンで、監督のその位置にあえてコラージュした意味が、伝わるもんだなと改めて感じた。
そういえばもうひとつ、天白兎監督からの要請で、私のアーカイブに保存していた、コスモスの花が強風で揺れ動く花畑と、ハスの花が咲いているシーンをどうしても入れたいと言われたの思い出した。
作品を観るとそれぞれの花が使われているシーンで、監督のその位置にあえてコラージュした意味が、伝わるもんだなと改めて感じた。


